ごえもん の 福

 

柴犬 ゴエモンは 5歳の時 もらわれてきました。新しいお家に少しづつ 慣れていきました。貰われたのが 酒屋だったので

何時のころからか お店番もできるようになりました。色んな人々から 本当に可愛がってもらって 幸せに暮らしておりました。

月日がたち ゴエモンは 年老いて15歳の11月 重い病気になり それ以降 

少しずつ 弱っていきました。

 

ゴエモンが弱っていくのを見かねた ご近所のお寺のご主人が 

「家の柴犬 夢が この3月に 最初で最後の繁殖をするから 最初にできた子犬を ゴエモンに付けてやろう。 弱った老犬には 子犬を付けたら元気になると聞いたから。」

しかしながら 4月を過ぎ 5月になっても 夢ちゃんにその兆候は表れませんでした。

そうこうしているうちに とうとう ゴエモンは

 6月18日に亡くなってしまいました。         

その直後の6月22日 あんなに待って諦めていたのに

夢ちゃんのお腹に3匹の命が宿りました。

夢ちゃんのお家のお父さんは ゴエモンを亡くして悲しむ私達に

「男の子でも女の子でも 一番に産まれてきた子をゴエモンの代わりの看板犬にあげるから」と励ましてくださいました。

 

 

そして 

8月24日 

お店の前の 元興寺さんの地蔵会の日に

 3匹の子犬が無事産まれてきました。

 

 

一番先に出て来たのは 唯一の男の子 「福」。

 

 

 

 

 

        

私どもは ゴエモンが どうしても もう一度 子犬になって この場所に帰って来たかったのだと思いました。

  • 夢ちゃんの繁殖の時期が大幅に ずれたこと
  • 第一子が 唯一の男の子だったこと
  • 産まれた日が元興寺の子供のお祭り  地蔵会だったこと 

こんなことから 単なる偶然ではなく ゴエモンの強い願いが叶ったのだと思うのです。

 

 

沢山の人や犬の縁で生まれてきました。

んな生い立ちの柴犬 福 

皆様に笑顔を届けられますように。この子が持って来た 福が広がりますように。

今日も元気に お店番です。